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「このミステリーがすごい!」大賞編集部「10分間ミステリー」 『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー (宝島社文庫) 評価 ★☆☆☆ ひとこと ショートショート集。 やはり短いものを書くというのは才能が必要なのだと認識させられた。 にしても…、作家としての良心を疑いたくなるものも散見される。特に前半。 最後まで読みとおしたから、後半は佳作も見られて良かったが。 似たような題の「5分間ミステリー」のような内容を期待すると裏切られます。 分類 ミステリー(日本人作家) 短編 収録作品 法坂一広「新手のセールストーク」 友井羊「柿」 浅倉卓弥「主よ、人の望みの喜びよ」 式田ティエン「セブンスターズ、オクトパス」 上甲宣之「防犯心理テスト」 柳原慧「電話ボックス」 ハセベバクシンオー「転落」 深町秋生「臆病者の流儀」 水原秀策「ベストセラー作家」 海堂尊「十枚のエチュード」 水田美奈子「七月七日に逢いましょう」 伊藤旬「眺望コンサルタント」 高山聖史「ゴミの問題」 増田俊也「恋のブランド」 拓未司「済み渡る青空」 桂修司「死を呼ぶ勲章」 森川楓子「十一月の客」 山下貴光「女の勘」 柚木裕子「サクラ・サクラ」 塔山郁「人を殺さば穴みっつ」 中村啓「永遠のかくれんぼ」 太朗想史郎「神さまと姫さま」 中山七里「最後の容疑者」 伽古屋圭市「ある閉ざされた雪の雀荘で」 高橋由太「オサキ油揚げ泥棒になる」 七尾与史「全裸刑事チャーリー」 乾緑郎「沼地蔵」 喜多喜久「父のスピーチ」 佐藤青南「私のカレーライス」 ネタバラシ作品(この本より先に読め!作品) ネタバラサレ作品(この本より先に読むな!作品) 気になる表現 当てるよりもはずす方が客の口は軽くなる。 すべてを見通すと客は警戒するだけ。(P127)(七月七日に逢いましょう) メモ 予想外のオチ。佳作といえる。★★ 途中であれ?と思いながら、最後に落とす。★★ 意味不明。 単独作品としては噛み応えに欠けるが、アンソロジーの一作としては悪くない。★ 10ページという枚数制限をうまくつかっている。★★ 私には理解できなかった。 途中でオチが見えてしまったのがやや残念ではあるが。こういうのは有り★ ハードボイルドの一部を切り取ったような作品★★ 10ページならでは。★ 意味不明。 雰囲気は出てるが、ストーリーとしては平凡。★ ラスト1行で落とす、10ページの良さをだしている。★★ ラストで冷やっとさせる1作。★★ 意外性はあるが、あまり面白くはなかった。★ 想定の範囲内のオチ。★ 10ページならではのミステリだが、時節柄、題材を嫌う人もいるかもしれない。★★ 意外な結末。★★ 情感のある一作。★★ これもラストが冷やっとする1作。★★ 理解不能。 趣向を凝らしたつもりだろうが、あまり面白くなかった。★ 前作と同じパターンで面白くない。★ 特になし。★ オチはあるが、イマイチ。★ 面白くない。★ ラストがGood。★★ 特になし 参考 主人公
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ジェネラル・ルージュの凱旋 題名:ジェネラル・ルージュの凱旋 作者:海堂 尊 発行:宝島社 2007.04.23 初版 価格:\1,600 わざわざ買わなくても図書館で予約して読めばいいかな、っていう作家がいる。作家さんには失礼かもしれないが、読んでそこそこ面白い、しかし作品や登場人物に惚れこんでしまい、是非、哀願したいので手元において置こうとまでは思わない程度の娯楽小説、というようなものであれば、図書館の予約待ちの列に並んでおこうとぼくは考える。 絶対に待てないので買うぞ、という本は、やはり海外ミステリのシリーズものであったり、ぞっこんこれこそ惚れこんだ作家のものであったり、何かの賞を受賞したばかりで、今こそが旬、とでも言ったような作品であろうか。それから文庫書下ろしの新作などで値段が手頃、しかも嵩張らないので書庫を圧迫しない、といった手軽なものも買います。 そんな割合狭いフィルターを潜り抜けてまで買ってゆこうとは思わないが、文庫落ちすればお金を払いましょう、という作家の一人がこの海堂尊である。面白いのだけれど、やはりユーモア・ミステリの類いは、軽い部類に属するし、軽いものはさっと読んでそのひと時を楽しむ、ということでいいのだと思う。 本書は、東城大医学部のシリーズの直系であるようで、主人公も脇役もほぼ『チーム・バチスタの栄光』と直列つなぎになっている様子。この9月に『ナイチンゲールの沈黙』が文庫化されているので、そちらの方が後回しになるなど、ぼくの中でこのシリーズ、前後整えて読めているわけではないので、それが作品の味わい方としては正当ではないなと思いつつも、でも、一作一作が独立した形でもあるし、キャラはほぼわかっているし、と、さほど差し障りを感じることなく読めてしまう。 本書は東城大の心臓部とも言うべき救急部に焦点を当てており、救急医学の花形と言えるドクター・ヘリへの願望を持つ救急部部長、ドクター速水の造形がとにかく楽しい。学内の派閥争いは、現実にいくつも存在する世の医学部という組織を笑い飛ばすかのように、デフォルメされ強調された幹部連中の戯画模様といった有り様。それ自体が本書のストーリーの根幹を成してはいるのだが、それ以上に救急医療に携わるスタッフたちの悪戦苦闘の様子が、プロットの中でしっかりとフォーカスされているあたりが本書の読みどころか。 特に災害が勃発したところ、通常なら受け入れるベッドさえない医学部病院を、救急災害時の基幹病院のような機能を一瞬で持たせ、ロビーに患者たちを受け入れてゆく速水の決断は胸のすくシーンであり、実際に救急医の志の高さに沢山個人的に触れた経緯のあるぼくにとっては、そう、これぞ、救急医療、これぞ災害医療、といった光景が展開する、といったいささか個人的に旗振りをしてしまいたくなる大団円なのであった。 医療は科学に基づくものだが、医療という機関を動かすのは、医療に携わる人間たちの哲学の問題である、というようなことをこの作者はシリーズを通してどの作品でも声高にアジテートしているような気がする。いささか挑発的になりかねない現場サイドにくみした医療に関わる目線をもって、大学病院という象牙の塔を照射してみせるところにこのシリーズの人気の秘訣があるのだと思う。 図書館と文庫落ちした順番だけれど、どんどん読み続けてゆくつもりである。追いつかないくらいの勢いで作者は現在も作品を世に出し続けているけれど。 (2008/09/07)
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インターセックス 題名:インターセックス 作者:帚木蓬生 発行:集英社 2008.8.10 初版 価格:¥1,900 帚木蓬生という人の経歴は面白い。大江健三郎と同じ東大仏文を出た後、生まれ故郷の福岡に戻り、九大医学部を卒業して精神科医になっている。 医学部卒の作家というのは最早珍しくもなんともないが、とりわけ精神科といえば、これまた北杜夫、加賀乙彦など小説の大家で知られる分野でもある。精神科のように人間の心の探求を行うという作業から、小説という表現の世界に至るルート・ファインディングはそう不自然ではないのかもしれない。 本書では、突然変異として扱われることの多い両性具有、いわゆる半陰陽の実情から、問題とされるべき点を浮き彫りにし、現在の医療や差別に対する社会モラルを問いつつ、対象者やその家族、に向けても、人間らしい心の持ち方、あり方を、といった本来ベーシックであるべき問題を、読者に問いかけてくる衝撃のストーリーである。 個々のカウンセリング模様を通して、改めて投げかけられる問題は、それぞれの断章を通して理解に繋がってゆき、知られざる影の部分に光を当てている。医学者としての立場と表現者たる作家としての立場を活用した、作者ならではの良心の一冊と言っていい。 医療ミステリーは、その性格上、広く大衆にとって情報小説といった側面が少なからずあるものだし、その中で理解を求めたがる作家の側の押しつけがましい感触のようなものを微妙に持っていることが多く、その使命感が作家の側に強ければ強いほど、抵抗感も生まれたりするものである。 その意味で、この作家のある種の作品などは、ぼくは、小説としてではなくルポルタージュとして正当に作ってもらった方が、いいような気がしたものだ。娯楽小説とルポとは区別してもらった方が親切であるように感じるし、それ以前にテーマの重さが小説としての興を殺いでしまうことも十分に感じ取れたからだ。 例えば、『アフリカの蹄』などは押し付けがましい小説として作家の善意ばかりが目立ち、読後感が悪く、読んだことを後悔さえした。解決方法はない開発途上国の医療に関してのみを語りたいならば、ルポという方法のほうがまだ身に入ってくると思う。残忍な感染小説を読まされても、感動はどこにもないのだ。 医療の情報小説的弱点を十分に予測した上で、娯楽小説に仕上げるという腕では、最近めきめき頭角を現し始めた海堂尊のような作家が、帚木サスペンスのような旧い実直派作家を脅かしている気がする。 帚木蓬生は、いわば生真面目すぎる作家なのだけれど、それで損をしている点も沢山あると思うのだけれど、本書は彼の医療ミステリとしては、まだいい方ではないのか。『閉鎖病棟』『臓器農場』といった彼の良かった面を久々に思い出した。 主人公のドクターに共鳴できる点、患者たち、脇役たちの個性が、それぞれに活き活きと描かれている点、つかみはよくないが、徐々にスリラーとしての体裁が整えられてゆく点、ショッキングなどんでん返しなどなど。盛り上げられるサスペンスと、呆気ない幕切れは相変わらすこの作家の不器用さを感じさせるほど惜しい。もう一歩娯楽小説の側に踏み出してくれれば、とは思うのだけれど。 (2009/01/18)
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極北クレイマー 題名:極北クレイマー 作者:海堂 尊 発行:新潮社 2009.04.30 初版 価格:\1,600 破産した北の架空の自治体・極北市を舞台とする。いや、舞台というより、この破産した土地の医療現場である極北市立病院そのものが、この小説の主人公であるのかもしれない。 誰がどう読んでも、夕張という実在の破産自治体がモデルであることは自明である。私立病院があり、破綻した医療システム、駅に隣接した豪奢なリゾート・ホテル、その裏の破綻したスキー場、破綻した遊園地。そのどれもが夕張以外の何者をも想起させない。 ぼくは、昔、医療関連の仕事をしていた頃、ここの市立病院に何度か入ったことがある。そこは、まぎれもなく老朽化した暗い建物だった。純白のリゾート・ホテルからいくらも歩かない場所に、病院は、古びて傾いていた。 病院前から延びる一本の通りは、昔栄えていたことをうかがわせる何かがある。今は人っ子一人歩いていないが、きっとかつては鉱山の仕事を終えた労働者たちが繰り出したであろう繁華街の幻だけが広がる。 一方では、夕張映画祭で、映画の街のイメージを作った夕張である。ふるさと創成金の一億円の有効な使い方として、当時は評価された。今でも古き映画の看板が、締められたシャッターの並ぶ商店街に並んでおり、それらが見る者とてない人っ子一人いない通りに延びている情景こそが、異様に映ったものだ。 さらに先には大夕張という、かつて栄えたが、これからダムの底に沈んでゆこうとしている町がある。そこを車で走った折に、前をバスが走っていた。バスの向うに廃校となった小学校が見えてくる。道路を渡る歩道橋(こんなものにも最早何の意味もないのか、とぼくは胸が痛くなった)に、「想い出をありがとう」の横断幕が掲げられている。ぼくはまさしく震えた。 あの頃、何度も湖に沈む前に取り壊される大夕張の町を撮ろうとカメラを構え、廃屋を撮影して回ったのだった。 それは、もう10年以上も前のことだ。 そう言えばこんなこともあった。ある休日に、夫婦で、幼い息子をつれて、石炭の歴史村の野外ステージで何とかレンジャーというTVヒーローの出し物を、裏山から眺めたのだ。入場料がもったいなかったので。実際にキャラクターショーの観客よりも、キャラクターたちのほうが多い情景だった。裏山から覗き込む家族連れは、ぼくたち以外にも何組も見られた。拓銀が破綻した年のことであった。 その後北海道の金融はバブル破綻の代名詞みたいになり、石炭の歴史村も、夕張市も破綻していった。信じ難いスピードで。 この小説では、そんな町の、破綻してゆく市立病院を舞台に「ジーン・ワルツ」では噂だけの登場となった三枝医師の姿を見ることができる。さらに、移転した極北大医学部の救急部に、あの『ジェネラル・ルージュの凱旋』の速水医師の颯爽たる姿が見られる。さらにテレビ画面の向こうではチーム・バチスタの手術シーンが行われているようだ。ああ、海堂尊の世界は時間軸に沿ってではなく、ときには遡る。そして、こうして土地や人間は。複雑に絡み合っているのだ。 本書でも何人かの印象的な女性たちの姿が残る。姫宮、西園寺さやか、そしてとっても印象的なのが並木看護師である。 いつもながらいい世界だ。そして幻のように瞼の裏に甦る夕張が、ぼくの心にはずっと在り続けるだろう。 (2009/10/12)
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螺鈿迷宮 題名:螺鈿迷宮 作者:海堂 尊 発行:角川書店 2006.11.30 初版 価格:\1,600 2006年2月に『チーム・バチスタの栄光』が上梓された。<このミステリーがすごい大賞>受賞発表が、その二ヶ月前の12月であった。受賞時点での著者インタビューによれば、トリックを思いつかないので、ミステリー作家になるのは無理だろうと自分で思っていたとのこと。ただ、一つだけ、手術室内での、現役医師ならではのトリックを思いついたのだと言う。それこそが、人生で初めて小説を書いたきっかけであった。さらにその作品を成功させたのは、白鳥圭輔という探偵役を作り出したことであった。この人の登場で、作品は読み返してみても面白いな、と自分で確信するに至ったのだと言う。 その白鳥圭輔が、彼のどの作品にも登場するらしい。トリックを全然思いつけなかったはずの作家が、キャラクターを作り出してしまった途端に、いくつも新しくアイディアを生み出し始めている。既に受賞インタビューの中でそう答えている作家の、自信に満ちた表情が印象的だ。 現役医師でありながら、2006年『チーム・バチスタ……』に続いて、10月に第二作『ナイチンゲールの沈黙』を、11月に別の出版社からこうして『螺鈿迷宮』を上梓している。このワーカホリックぶりには驚嘆を禁じ得ないが、その背景には、インタビューで既に放たれている予告通知とも言うべき、自信に満ちたあの「いくつか抱えているトリックがあった!」ということなのだろう。 本書は、死者が多く出過ぎるあまりに怪しい桜宮病院に、若き医学生が潜入し、真相を解明してゆく物語である。桜宮病院は同敷地内に、宗教法人としての碧翠院を抱え、治療から埋葬までのすべてを司るという、とても怪しい千葉県の施設である。前作での舞台となった東城大医学部とは、医局スタッフを行き来させる関係ながらも、互いに患者間で住み分けを行い、時には対立もする、という複雑な関係だ。 桜宮病院に潜入して、螺鈿の形をした迷宮内部を、読者へ案内してくれる役である一人称の「僕」は、前作同様、どこか組織の大勢からはぐれてしまった落ちこぼれ医学生である。潜入というと聞こえはいいが、奇妙な看護師とのアンラッキー・トルネードの中で、偶然にも大怪我をして入院し、動けない体となってしまう。ゆえにこの小説の中で、主人公は肉体的にはほとんど自分で動けないまま、物語を展開させることになる。 そうして潜入が停滞しそうにもなる中、何人もの人間が死んでゆく。死んでは、翌朝に焼かれて骨になり、あっという間に埋葬されてしまう。まるでホラー映画の世界を、コメディ・タッチで、すっとぼけた味のある主人公の独白が続いてゆく。しかし、やきもきするくらい旗色が悪く、何も把握できないでいるのが明らかであもある。そのもどかしさにさらに拍車をかけるのが、例の看護師・姫宮なのである。そして白鳥圭輔が追い討ちをかけるように桜宮に乗り込んでくる。物語はどのように落下速度を速めつつ、ツイストしてゆくのであろうか。 この奇妙な看護師・姫宮の存在は、実は『チーム・バチスタの栄光』で、既に白鳥の口から語られている。「氷姫」という愛称(?)は覚えておいでだろうか? しかしいずれにせよ、著者は執筆当時から、この看護師の存在で別の物語を書くことを企んでいたのではないか。その作者のいたずら心に、ひれ伏したくなるような、本書は一つの種明かしストーリーともなっている。 もちろん『チーム・バチスタ……』で活躍したキャラたちは、本書でもチョイ役などを振られつつ、登場する。あの愚痴外来も、しっかりサービス・シーンみたいな形で登場。 かくしてエンターテインメント作家・海堂尊は、従来の医療サスペンス完全破壊という整地作業の上に、ゆるぎない地位を確立しようとしている。一作ではなく、多くの作品によって一大海堂ワールドを作るべく、だ。このめくるめくワールドは、おそらく桜宮病院のように、妖しの迷宮(ラビリンス)として、いずれ文芸上のテーマパークを形成してしまうに違いない。 (2008/05/06)
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2010年11月5日作成 最終更新:2010年11月6日 ミステリー板のスレッド「2chが選ぶこのミステリーがすごい!」より。 対象作品は奥付表記が2005年11月~2006年10月の広義のミステリー作品 投票者は6作品以内で順位をつけて投票すること 1位は10点、2位は9点~6位は5点で集計 各作品への1行コメント集 国内編/海外編 ※引用したレス内での作品名や著者名の誤表記に関しては、特に断りなく訂正している場合がある。 48 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 00 54 32 ID AtJT+78d というわけで、2chが選ぶこのミステリーがすごい! 集計結果発表です このようになりました 1位 道尾秀介「シャドウ」56P 2位 三津田信三「厭魅の如き憑くもの」46P 3位 米澤穂信「夏期限定トロピカルパフェ事件」43P 4位 乙一「銃とチョコレート」37P 5位 道尾秀介「骸の爪」34P 6位 道尾秀介「向日葵の咲かない夏」28P 6位 海堂尊「チーム・バチスタの栄光」28P 8位 大山誠一郎「仮面幻双曲」27P 9位 宮部みゆき「名もなき毒」26P 10位 法月綸太郎「怪盗グリフィン、絶体絶命」24P 49 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 00 57 19 ID AtJT+78d 貫井徳郎「空白の叫び」23P 西尾維新「DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件」23P 香納諒一「贄の夜会」22P 平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」20P 三津田信三「凶鳥の如き忌むもの」19P 石持浅海「顔のない敵」15P 鳥飼否宇「激走 福岡国際マラソン」13P 島田荘司「UFO大通り」13P 50 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 00 58 12 ID AtJT+78d 9P 井上夢人「the TEAM」 劇団ひとり「陰日向に咲く」 北國浩二「夏の魔法」 8P 大倉崇裕「福家警部補の挨拶」 島田荘司「犬坊里美の冒険」 小川一水「天涯の砦」 7P 伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」 深谷忠記「毒」 田中啓文「落下する緑」 柳広司「トーキョー・プリズン」 51 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 01 00 51 ID AtJT+78d 6P 京極夏彦「邪魅の雫」 山本弘「アイの物語」 今邑彩「いつもの朝に」 5P 大岩正幸「ポワロック氏の事件簿 迷宮のレティーシア」 建倉圭介「デッドライン」 綾辻行人「びっくり館の殺人」 薬丸岳「闇の底」 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」 我孫子武丸、他「気分は名探偵」 52 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 01 03 40 ID AtJT+78d 海外は票数の都合で点数のみ デイヴィッド・アレクサンダー「絞首人の一ダース」26P マージェリー・アリンガム「屍衣の流行」10P ジェイムズ・カルロス・ブレイク「荒らぶる血」10P ハーラン・コーベン「イノセント」9P ミルワード・ケネディ「スリープ村の殺人者」8P P.G. ウッドハウス「エムズワース卿の受難録」8P アダム・ファウアー「数学的にありえない」7P ジャック・リッチー「10ドルだって大変だ」7P リチャード・ハル「善意の殺人」7P ロジャー・スカーレット「ローリング邸の殺人」6P ラング・ルイス「死のバースデイ」6P リック・リオーダン「殺人鬼オーストゥンに帰る」6P リチャード・マシスン「不思議の森のアリス」5P クリフォード・ウィッティング「同窓会にて死す」5P リチャード・マシスン「奇術師の密室」5P
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#blognavi 間違った「もったいない病」。 まぁ本に限らないのですが、何故か商品を一点だけレジに持って行くという行為に変な抵抗がありまして。 なんつか見栄によると言うよりは「せっかく足を運んだのに1つしか買わないのは手間を損した気分になる」という、もったいながる所を極めて間違いまくった、ハンパにセコい貧乏意識があるためと思われます。 つーことで、本屋に行って一冊でも欲しい本を見つけてしまうと「あと一冊、あと一冊」と追加の本を求めて売り場をうろうろとさまよい歩き、無事もう一冊を選び出すまで店を出られないという事態にここ数日立て続けに陥った結果の積ん読(&読み終わった)がこれだ。 西尾維新「偽物語」 妹二人のキャラがやや弱くてちょっとパワーダウンな気もするけど、それでも相変わらずの怒濤の掛け合いが楽しい。 とりあえずいつも通りの戦場ヶ原ひたぎ・神原駿河・八九寺真宵のトリオでゴハン6杯はいけます。 誰にもお勧めしない趣味。 読了。 今野緒雪「お釈迦様もみてる」 うんまぁ、あれだ。 これをもっと煮詰めて濃ゆーくしたのが世間一般で言うBLっちうやつなんだね?w 読了。 横山秀夫「震度0」 横山秀夫の本はいつも「オチ」の部分がひどく短いように思う。 まぁこの人の他の作品はクライマーズ・ハイ、臨場、半落ちくらいしか読んだことがないけど、どれも最後はぽろっとあっさり終わってしまっていた気がする。 そういうくどくどしない潔さが好きな人もいるのだろうけど、シメの部分、オチの部分というのは物語全体をまとめる部分なわけだから、個人的にはもうちょっとスペースを割いてあげてほしいなと思う次第。 と言うか、最後である程度ちゃんと説明してもらわないと伏線とか背景とかが判らないわたくし。読解力不足ですかそうですか。 読了。 吾妻ひでお「うつうつひでお日記DX」 んー、失踪日記ほどのパワーがなかったかもしらん。いや鬱のパワーって何よという話ですが。ひたすらに生活。 というか吾妻氏の読書量に驚いた。舞城王太郎とか西尾維新とか何で押さえてるんだw つらつらと読み進め中。 スティーブン・キング「シャイニング」上・下 夏と言えば怪談でしょうと買ってみたはいいがそろそろ秋に突入しそうな気配。 よろしい、ならば読書の秋だ。 成田良悟「ヴァんぷ!Ⅳ」 いつのまにかキテターw 読んでる途中。今回はなかなかいいぞ。この人の斜め上の突き抜けっぷりにはいつも脱帽させられます。 もうじき読了。 東野圭吾「探偵ガリレオ」 職場の昼休みに、同僚の女性からあらすじを聞かされて衝動買いしてみた。 物理学助教授がオカルトな事件を科学的に解決するという、ややベタながらも理系好きにはグっと来ざるを得ない短編集。 シリーズものの一作目という事で少々手探り的と言うかぎこちない感じが強かったものの、後半になるにつれて徐々にお話としてこなれてきているように思ったので、長編となり映画化された「容疑者Xの献身」は期待できそう。ちょっとずつクリアしていきたい。 つーか東野氏は「変態でない森博嗣」という表現でどうかw ええもちろん両方とも褒めていますw 読了。 海堂尊「ナイチンゲールの沈黙」上・下 前作「チーム・バチスタの栄光」がけっこう面白かったので再挑戦。 物語がというよりは、文調とか言い回しが好きなんだよな。普通よりも半歩ほど遠い表現をするような意外性が好き。 もしかしたらラノベ的な読み方をしているのかもしらん。 カテゴリ [読書] - trackback- 2008年09月18日 21 51 06 名前 コメント #blognavi
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チーム・バチスタの栄光 題名:チーム・バチスタの栄光 上/下 作者:海堂 尊 発行:宝島社文庫 2007.11.26 初刷 上)2008.01.31 5刷 下)2007.11.21 3刷 価格:各\476 医療ミステリーというだけで腰が引けてしまうところがある。医療機器関連の仕事に長いこと身を置いていたせいなのかもしれない。小説に多くを求めるはずの現実との距離感を、医療ミステリーは埋めてしまい、自分の関わる日常の側に小説を引き寄せてしまうからだ。 本業医師、しかし作家デビューしたという人では、帚木蓬生が思い浮かぶのだが、生真面目すぎる印象と、いかにも医師らしいというヒューマニズムが、作品の底浅に繋がってしまい、意外性に欠け、娯楽小説でありながら使命感に満ち満ちている辺りが説教臭く思えるようになって、ぼくは敬遠するようになってしまった。 もっとも、最初の頃の帚木蓬生は、ミステリーに新しい地平を切り開いた勇気ある作家というイメージであった。『白い夏の墓標』『十二年目の映像』の二作は、ミステリーというより、その頃ブームであった冒険小説の気概に満ちていた。だが『アフリカの蹄』あたりから、ルポルタージュ色が強まってしまい、現実の側にミステリーが阿るように見え始め、小説としては重たさが増し、一方でエンターテインメントとしてはつまらなくなってしまった。その後、ぼくは医療ミステリーへのアレルギーを示すようになる。 この小説を手にしたのは、とある会社の同僚に勧められたためである。そもそもこの本を医療ミステリーとさえ知らなかった。手術チームが、スポーツチームのように人間ドラマを繰り返し、栄光を手にするまでのスポコンもののような小説なのかと勝手に思い込んでいた。 だから随分と遅くなってしまったが、同僚が、この小説の面白さは、最初の設定にありと、序章に当たる部分だけを喋って聴かせてくれたからだ。なるほど。そういう娯楽性に溢れたものであるのなら、読んでみようか。 実際に驚いた。ミステリーとしての手腕と、医者だから思いつくことのできる犯罪であるという二点について。ミステリーとしての骨格は、ちゃんとしていた。しっかりと捜査する側の探偵コンビがいて、それもキャラクターがしっかりと立っている。 探偵役の厚生労働省役人・白鳥圭介は、東野圭吾のガリレオ、あるいは奥田英朗の伊良部先生を思い起こさせるなと思っていたら、しっかりと巻末解説で茶木則夫氏が同じ二人の名を挙げていた。それほど、奇抜でユーモラスな現代風の探偵像がまた一人確実に誕生しているのだ。しかも解決への導き方が並ではない。唸ってしまうほどに見事だ。 医学的知識を与えた東野圭吾、とでも言おうか。つまり娯楽色に医療の情報性という専門知識をプラスした作品なのである。一般の人が読んでもかなり反響は高いと思うが、同業の病院関係者、あるいは医療に関連する仕事に携わる人々にとっては、たまらない一冊なのではないか。 それも、一つには現代の病院が抱えるヒエラルキーその他の旧態依然とした課題を、重たく、暗くではなく、明るく喜劇風に笑い飛ばしてしまう痛快さを、作品全体が秘めているからだ。そのために生み出した語り手としての、はぐれ勤務医・田口先生であるのかもしれない。 ちなみに犯罪の謎解きもこれまた知識がある人には、相当に面白いと思う。ぼくはある診療科の機械に狭い範囲でちょっとした知識を持っているのだが(業界人だったから)、謎解きの時点であっという仕掛けがあって驚かされた。バチスタ手術の天才外科医や、その他の脇役たちの配備、病院と言う機構そのもののおかしさ、そうしたすべての医療に関する情報をすべて、小説としての面白さを演出する道具に変えてしまった作者の語り部としての才に、価値を見出すべき作品であると思う。 医師としての作者については知り得ないにせよ、作家としての海堂尊その人は、まぎれもなく快哉に値する成功例そのものであったと思う。 この後、作者は凄いペースでシリーズを何作も書いているらしい。そうした続編の方も、読みたくてたまらなくなった。何度でも再会したくなるほどに、白鳥・田口コンビは、魅力的な探偵であるからだ。 (2008/02/17)